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校長公募制度

教育になじまない

大阪市議会委 井上議員が主張

井上ひろし市会議員

2014年8月4日


 4日開かれた大阪市議会教育こども委員会で、日本共産党の井上浩市議は、大阪市教委が民間出身校長2人を経歴詐称などで7月31日に懲戒処分した問題を取り上げ、校長の公募制度は教育の現場になじまないと主張しました。

 校長の公募制度は橋下徹大阪市長肝いりで2013年4月から導入。同年度は11人が採用されましたがこれまでに2人が退職、今回は経歴を詐称した小学校(西淀川区)の元校長が懲戒免職され、もう1人は「重大な信用失墜行為があった」(市教委)中学校(生野区)の元校長が減給3ヵ月処分をうけ依願退職したため、合わせて4人が不祥事などで退職しています。

 井上氏は、校長には教職員集団をまとめ、教育力の向上をはかる総合力、人間力が求められ、豊富な経験、知識、高い専門性が必要と指摘。市教委は、民間の校長には「多様な価値観をとりいれ、民間企業で培われた能力を発揮し、魅力的で特色ある学校をつくってもらう」と述べました。

 井上氏は、「教育現場が抱えるさまさまな課題や解決、専門性をしっかり維持・発展させ、そのために教育現場へどういうフォローと体制が必要かという発想がない。そこをはき違えている」と批判。退職校長が3人サポートで採用されているが、校長公募制度に問題があるからこそこの制度をフォローする制度が必要になっていると強調し、「教育への政治介入で大阪の教育が大きく変質させられ、公募校長はその一つだ。教育行政は教育環境の整備に徹するべきだ」と主張しました。

(2014年8月5日付しんぶん赤旗)