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関電は超高層マンション建設をやめよ 中学校跡地には特別養護老人ホームの建設を 中央区住民が運動(03.7.26「しんぶん赤旗」) |
大阪市中央区北新町と同区糸屋町にまたがる市立船場中学校跡地に、関西電力(関電)が高さ約130メートル40階建て超高層マンションを計画している問題で、周辺地域の住民から「日照問題や風害被害などが起るのではないか」などの心配の声や、マンションでなく特別養護老人ホームの建設を」などの要望があがっています。 船場中学校跡地は、1992年11月に大阪市と関電との間で同社扇町営業所の土地(現北区役所や区民センター、キッズプラザ)と交換され、現在は関電の土地になっています。譲り受けた関電は、市との間で「覚書」を交わし、利用計画については地域密着型営業所とし、「上記利用なくして、第三者に転売又は他の用地との交換を行わないものとする」と明記しています。 関電は、この「覚書」を解除し、関電関連会社の関電不動産の手で船場中学校跡地に40階建て、300戸の超高層マンションを建てることを計画。2001年9月から町会などに説明をしてきています。 この土地は、地元の町人たちが子弟教育への熱い思いを込めて後世への申し送りとして、みんなで土地や資金を大阪市に提供して、1912年(明治45年)に開校した中大江東尋常小学校があったところです。地元の人たちは、「父祖の思いのこもったこの土地は、中大江の宝」 といいます。それだけに、大阪市と関電が土地を交換したときに、住民の思い入れや歴史にも配慮し通常の交換の際には付けない、跡地の今後の活用のあり方についてまで言及した「覚書」を結んでいました。 大阪市は、今年の5月19日に中大江東連合町会や同西、北大江連合町会などでつくる「船場中学校跡地利用対策委員会」で、地元の北新町町会長などが反対するなか「多数決による意見集約」がされたとして、5月30日に関電に対して、「覚書」の実質上の解除と転売に同意する文書を出しました。 周辺住民は、黙っていれば建設工事はどんどん進められてしまうと「船場中学校跡地に超高層マンションではなく特別養護老人ホーム建設をすすめる会」をつくって、反対運動をしています。 6月中旬には、大阪市議会に、2486人分の署名を添えて、地元要望の強い特別養護老人ホームの建設と「覚書」の維持を求めて陳情しました。 日本共産党の北山良三議員は、6月24日の大阪市議会計画消防委員会で、「覚書」が交わされる元になった明治時代の町民の教育への意気込みや歴史に触れて、「一番影響を受ける隣接地域の人々や地元住民との徹底した話し合い、住民の納得と合意なしに、「覚書」の解除はすべきでないと主張しました。 「船中跡地に特養建設をすすめる会」の猪師猛夫代表は、「関電は営業所建設ができないからといって、いきなり超高層マンシンではあまりにも乱暴すぎる。もともと、換地に当たって、異例の『覚書』が交わされたのも地域住民の跡地利用への強い思いが実ってのことです。地域住民を無視した暴挙は許されるはずはありません。引き続き、特養ホーム実現のため運動を強めていきます」と語っていました。 |